トップメッセージ
レシップホールディングス代表取締役社長 杉本眞
育成分野の成長、既存事業の収益性向上により、事業構造の変革を進め、持続的な成長を目指します

株主の皆様には平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。引き続きご支援の程よろしくお願い申し上げます。

2024年7月に新紙幣が発行され、当社の主要なお取引先であるバス・鉄道事業者様より、新紙幣対応関連のご注文を大変多くいただきました。バス車内でのICカードチャージに新紙幣が利用されることから、お客様の利便性を考慮し、当初の計画を前倒しして対応することをご希望される事業者様も多くいらっしゃいました。こうした需要への迅速な対応が、当期の業績を大きく牽引する要因となりました。
また、下期以降は新紙幣以外にも、移動需要の回復・増加を背景に、事業者様の設備投資意欲が高まりました。その結果、カラーLED式行先表示器やICカードリーダライタ等の売上が増加しました。加えて、米国鉄道市場ではニューヨーク市地下鉄向け製品の納入も順調に進捗し、業績に寄与しました。

以上の結果、連結業績については、売上高259億31百万円、営業利益35億31百万円、経常利益34億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益22億55百万円となりました。
2026年3月期の連結業績予想については、売上高240億円、営業利益11億円、経常利益11億円、親会社株主に帰属する当期純利益8億円を見込んでいます。

北米子会社におけるAFCの大型案件の売上計上が、連結業績に大きく貢献する見通しです。しかしながら、国内市場において新紙幣対応需要が一巡することに伴い、運賃箱や関連システムの改修売上を中心とした売上減少により、減収となる見込みです。損益面では、この減収に加え、製品・サービスの構成比変化に伴う原価率の上昇が見込まれることから、減益となる見込みです。

この状況に対し、全社的なコスト削減努力や業務プロセスの効率化を一層推進するとともに、新規領域の拡大にも注力し、収益性の改善に努めてまいります。

当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」に掲げる「モノからモノ+コトへの事業構造変革」の実現に向けた具体的な行動計画として、中期経営計画「RT2026」を推進しております。本計画では、2027年3月期を最終年度とし、連結売上高240 億円、連結営業利益率5% 以上、連結ROE9%以上の達成を経営目標としております。

基本戦略としては、①海外事業の確立(米国市場を中心に海外売上比率20%超を目指す)、②新規領域の拡大(既存事業基盤を活用した観光市場等への参入及び取扱商材の拡充)、③収益性・効率性の追求(ニッチトップ戦略の継続による既存事業の強化)を掲げ、これらを着実に推進いたします。国内市場の構造変化に対応しつつ、これらの戦略遂行を通じて、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。

2025年 6月
代表取締役社長
杉本眞